論文タイトル:【大型金型向け】グロスクラックを抑制し、金型寿命を最大化する高焼入れ性ダイカスト金型鋼の開発
この技術概要は、[NADCA DIE CASTING CONGRESS & TABLETOP] ([2013年]) にて発表された、[K. Namiki, N. Yokoi, A. Sekiya, T. Yanagisawa] 氏らによる学術論文「[Development and Applications of High Hardenability Special Quality Die Casting Mold Steels]」に基づいています。CASTMANが技術専門家向けに分析・要約しました。

キーワード
- プライマリーキーワード: 高焼入れ性ダイカスト金型鋼
- セカンダリーキーワード: 大型金型, 靭性, ヒートチェック, グロスクラック, DH31-EX, DHA-WORLD
エグゼクティブサマリー
- 課題: 大型ダイカスト金型において、焼入れ時の冷却速度低下に起因するベイナイト変態が内部の靭性を低下させ、水管からのグロスクラック(大変形割れ)を引き起こす。
- 手法: ベイナイト変態を遅らせることで焼入れ性を高めた2つの新しい金型鋼「DH31-EX」と「DHA-WORLD」を開発した。
- 重要なブレークスルー: 新鋼種は、特に大型金型の中心部においても、従来のH13鋼と比較してはるかに高い靭性を維持することに成功した。
- 結論: これらの先進的な金型鋼を適用することで、自動車のトランスミッションケースのような大型で複雑な金型において、水管からのグロスクラックを防ぎ、金型寿命を大幅に延長することが可能になる。
課題:なぜこの研究がHPDC専門家にとって重要なのか
自動車産業では、燃費向上のための軽量化要求から、エンジンやトランスアクスル部品など、アルミニウムダイカスト製品の大型化・複雑化が進んでいます。同時に、コスト削減のために鋳造サイクルの短縮が求められており、その対策として金型内の水管の数を増やし、金型表面との距離を縮めることが一般的です。
しかし、このアプローチは、特に大型金型において深刻な問題を引き起こします。金型が大きくなるほど、焼入れ時に中心部まで均一に冷却することが難しくなり、冷却速度が低下します。これにより、脆いベイナイト組織が生成され、金型内部の靭性が著しく低下します。その結果、水管の交差部などを起点としたグロスクラックが発生し、金型が計画寿命を待たずに廃棄されるという最悪のケースにつながります。したがって、大型金型の寿命を左右する上で、内部の靭性をいかに確保するかが極めて重要な技術的課題となっています。
アプローチ:その方法論を解き明かす
この課題を解決するため、研究チームはベイナイト変態を遅らせることで焼入れ性を向上させる新しい金型鋼の開発に取り組みました。開発されたのは以下の2つの鋼種です。
- DH31-EX: 2367(X38CrMoV5-3)をベースとした低Si・高Mo系の改良鋼で、ESR(エレクトロスラグ再溶解)法によるダブルメルト鋼です。
- DHA-WORLD: H11をベースとした改良鋼で、生産コストを削減するためにシングルメルト鋼として設計されました。合金設計から清浄鋼製造、鍛造プロセスまでの生産技術を組み合わせることで、ダブルメルト鋼と同等の特性を目指しました。
これらの鋼種は、焼入れ性を向上させるためにMn(マンガン)とCr(クロム)の含有量を厳密に制御しています。研究では、これらの新鋼種の連続冷却変態(CCT)曲線、様々な冷却速度におけるシャルピー衝撃値、そして大型ブロック試験片を用いた内部の靭性分布を評価し、従来のH13鋼と比較しました。
ブレークスルー:主要な研究結果とデータ
本研究は、新開発鋼種の優れた特性を具体的なデータで示しています。
発見1:卓越した焼入れ性と内部靭性
新鋼種は、従来のH13鋼と比較して、ベイナイト変態の開始時間が大幅に遅延していることがCCT曲線(図4、図5)で確認されました。H13鋼に対し、DHA-WORLDとDH31-EXのベイナイト変態開始点は約2時間と、はるかに長くなっています。これにより、大型金型のような冷却速度が遅い条件下でも、脆いベイナイト組織の生成を抑制し、靭性の高いマルテンサイト組織を得やすくなります。
実際に、550mm x 500mmの大型ブロック試験では、中心部のシャルピー衝撃値(Uノッチ)に顕著な差が現れました(図13)。H13鋼の中心部の値が10 J/cm²まで低下したのに対し、DHA-WORLDは30 J/cm²という高い値を維持しました。これは、大型金型の深部においても、グロスクラックに対する高い抵抗性を有することを示唆しています。
発見2:優れた耐ヒートチェック性
金型寿命を左右するもう一つの主要な損傷モードであるヒートチェックに関しても、新鋼種は優れた性能を示しました。10,000ショット後の金型表面を比較した試験(図8)では、H13-ESR鋼に比べてDH31-EXとDHA-WORLDはどちらもヒートチェックの発生が少ないことが確認されました。特に、DHA-WORLDとDH31-EXでは、2つの突起に挟まれた中央表面に亀裂は観察されませんでした。これは、DHA-WORLDがシングルメルト鋼でありながら、高い耐ヒートチェック性を有することを示しています。
R&Dおよび製造現場への実践的な示唆
本研究の結果は、ダイカスト金型の設計、製造、品質管理に携わる専門家に以下の実践的な洞察を提供します。
- プロセスエンジニアへ: これらの高焼入れ性鋼を使用することで、大型金型の熱処理において、寸法変化のリスクを伴う急冷を避けることが可能になります。より穏やかな冷却速度でも内部まで確実に焼入れできるため、熱処理プロセスの安定性と信頼性が向上します。
- 品質管理チームへ: 論文中の図13(大型ブロックの衝撃値分布)や表2(実機金型中心部のシャルピー値)は、グロスクラック防止のための内部靭性の品質基準を設定する上で貴重なベンチマークとなります。例えば、「中心部で20 J/cm²以上」といった経験的な基準値が示されており、これを社内基準として導入することが考えられます。
- 設計エンジニアへ: グロスクラックが水管を起点に発生しやすいという事実は、金型設計における重要な考慮事項です。DHA-WORLDやDH31-EXのような高い内部靭性を持つ鋼材を採用することで、金型の健全性を損なうことなく、サイクルタイム短縮のために水管をより表面近くに配置するなど、冷却設計の自由度が高まります。
論文詳細
Development and Applications of High Hardenability Special Quality Die Casting Mold Steels(高焼入れ性特殊品質ダイカスト金型鋼の開発と応用)
1. 概要:
- Title: Development and Applications of High Hardenability Special Quality Die Casting Mold Steels
- Author: K. Namiki, N. Yokoi, A. Sekiya (Daido Steel Co., Ltd.), T. Yanagisawa (Daido DM Steels Solutions Co., Ltd.)
- Year of publication: 2013
- Journal/academic society of publication: NADCA DIE CASTING CONGRESS & TABLETOP, Transaction No. T13-052
- Keywords: Toughness, heat checking, gross cracking, hardenability, die casting mold steel, large mold, DH31-EX, DHA-WORLD
2. Abstract:
ダイカスト金型鋼において、耐ヒートチェック性と同様に靭性がより重要になっている。特に自動車のトランスミッションケースやクランクケースのような大型金型では、水管の交差部からのグロスクラックを防ぐために高い靭性が要求される。大型金型における靭性低下の原因は、焼入れ時のベイナイト変態である。これを防ぐには高い冷却速度が必要だが、寸法変化というトレードオフがある。金型鋼設計からの正しい答えは、高焼入れ性の金型鋼である。これらの背景に基づき、DH31-EX™とDHA™-WORLDという2つのダイカスト金型鋼が開発された。前者は2367改造型のダブルメルト高Mo鋼であり、後者はH11改良型鋼である。DHA-WORLDはシングルメルト鋼にもかかわらず、大型金型においてもH13ダブルメルト鋼よりはるかに高い靭性を示す。これら2つの鋼は、過去3年間、大型自動車トランスミッションケースに適用されており、最大で1700ポンドの重量のものもある。これらの金型は、水管からのグロスクラックなしに実稼働している。本報告では、これらの鋼の特徴と適用の詳細について述べる。
3. Introduction:
自動車産業を中心としたダイカスト産業のトレンドを図1に要約する。アルミニウムダイカストは、燃費向上のための軽量車製造のため、エンジンからトランスアクスル部品まで様々なコンポーネントでますます使用されている。長寿命の金型に加えて、高い適用応力に耐えるための鋳造作業におけるサイクルタイムの短縮は、コスト削減のための自動車産業における重要な課題である。これらの目的のため、高性能で信頼性の高い金型鋼が要求される。NADCA規格鋼はこれらの種類である。ダイカスト金型の主な損傷モードは、ヒートチェック、グロスクラック、焼付きである。ヒートチェックに関しては、メンテナンス時に補修を繰り返すことで計画寿命まで長く使用される。一方、グロスクラックは時間のかかる修理、最悪の場合は廃棄につながる。通常、亀裂は深いヒートチェックや水管、特にその交差位置から発生する。サイクルタイムを短縮するための最近の主な対策は、水管の数を増やし、水管と金型表面との距離を縮めることである。したがって、特に大型金型における内部の靭性が、金型寿命を左右する重要な特性となる。
4. 研究の概要:
研究トピックの背景:
大型ダイカスト金型では、サイクルタイム短縮のために冷却水管の設計がより複雑かつ高密度になっている。しかし、金型が大型化するにつれて焼入れ時の冷却が不均一になり、中心部の靭性が低下する。この靭性の低下が、水管を起点とするグロスクラックの主因となり、金型の早期破損を引き起こすという問題があった。
従来の研究状況:
従来、汎用鋼としてH13(SKD61)が広く使用されてきた。性能向上のため、低Si・高Mo鋼やESR法による清浄度の高いプレミアム鋼が開発されてきたが、超大型金型の中心部まで高い靭性を確保することは依然として困難であった。
研究の目的:
大型ダイカスト金型において、焼入れ時のベイナイト変態を抑制し、中心部まで高い靭性を確保できる「高焼入れ性」を持つ新しい金型鋼を開発し、グロスクラックを防止することを目的とする。
研究の核心:
合金設計によりベイナイト変態を遅らせた2つの新鋼種、DH31-EX(ダブルメルト)とDHA-WORLD(シングルメルト)を開発。これらの鋼の焼入れ性、靭性、耐ヒートチェック性を従来のH13鋼と比較評価し、さらに実機の大型トランスミッションケース金型へ適用してその有効性を実証した。
5. 研究方法
研究デザイン:
新開発鋼(DH31-EX, DHA-WORLD)と従来鋼(H13)の特性を比較する実験的アプローチを採用。基礎特性評価(CCT曲線、シャルピー衝撃試験)と、大型ブロックを用いた実用に近い条件下での評価、そして実際のトランスミッションケース金型への適用試験の3段階で構成されている。
データ収集と分析方法:
- 組織観察: 光学顕微鏡を用いて、焼入れ後のミクロ組織(ベイナイト、マルテンサイト)を観察。
- 機械的特性評価: シャルピー衝撃試験(Uノッチ)を用いて靭性を評価。硬さはロックウェル硬さ(HRC)で測定。
- 熱特性評価: 連続冷却変態(CCT)線図を作成し、焼入れ性を評価。
- 実機評価: 135トンダイカストマシンを用いたヒートチェック試験、および実際の大型金型(824 x 814 x 404 mm, 2.1トン)を製作し、熱処理時の内部温度と冷却速度を測定。金型中心部から試験片を切り出し、シャルピー衝撃値を測定。15万ショットまでの実稼働における金型表面の状態を観察。
研究の対象と範囲:
研究対象は、ダイカスト金型用の熱間工具鋼。特に、自動車のトランスミッションケースのような大型金型に焦点を当てている。評価項目は、焼入れ性、靭性、耐ヒートチェック性、および実機金型での性能である。
6. 主要な結果:
主要な結果:
- 新鋼種DHA-WORLDとDH31-EXは、H13鋼に比べベイナイト変態開始時間が大幅に長く、優れた焼入れ性を示した(図4, 5)。
- 低い冷却速度域においても、新鋼種はH13鋼より高いシャルピー衝撃値を維持した(図6)。
- 大型ブロック試験において、シングルメルトのDHA-WORLDは、ダブルメルトのH13-ESR鋼と同等以上の靭性を示した(図7)。
- 550mm x 500mmの大型ブロックの中心部において、DHA-WORLDは30 J/cm²以上の高い靭性を維持したが、H13(SKD61)は10 J/cm²まで低下した(図13)。
- 10,000ショットのヒートチェック試験後、DHA-WORLDとDH31-EXはH13-ESRよりも亀裂の発生が少なかった(図8)。
- 2.1トンの実機トランスミッションケース金型に適用されたDHA-WORLDは、中心部で35.1 J/cm²(平均)という高い靭性を達成し、15万ショットの計画寿命をグロスクラックなしで達成した。
図の名称リスト:
- Figure 1 Trend of die casting industries and requirements for mold steel suppliers in Japan.
- Figure 2 Change in die casting mold steels.
- Figure 3 Optical micrographs taken from the thin part (left) and the thick part (right) of a transmission case mold.
- Figure 4 CCT diagram of DHA-WORLD.
- Figure 5 CCT diagram of DH31-EX.
- Figure 6 Effect of quenching cooling rate on Charpy Impact values (U notch).
- Figure 7 Charpy impact values of the specimens taken from vacuum quenched and tempered large block.
- Figure 8 Heat checking test result: The appearance of test specimens after 10,000 shots.
- Figure 9 Examples of heat checking and chipping.
- Figure 10 An example of gross crack.
- Figure 11 Fracture surface from water line
- Figure 12 Optical micrograph taken from the cross section of water line
- Figure13 Charpy impact values distribution in large test blocks tempered to 43 HRC.
- Figure 14 Optical micrographs taken from the center part of the test blocks.
- Figure15 Hardness obtained by tempering.
- Figure 16 Optical micrograph taken from the center of the mold.
- Figure 17 Examples of mold surfaces of the molds.
- Figure Appendix-1 Correlation between V and U notch absorbed energy.



7. 結論:
大型ダイカスト金型のグロスクラックを防止するため、靭性を向上させた2つの熱間工具鋼、DH31-EXとDHA-WORLDを開発した。これらの鋼の特徴は、大型金型においても高い靭性を提供する高焼入れ性である。これら2つの金型鋼は自動車のトランスミッションケースに適用され、良好に稼働している。
8. 参考文献:
- 1) N. Uehara, K. Namiki, K. Takahashi: Denki-Seiko (Electric Furnace Steel), vol.81, No.3, p.165 (1981)
- 2) K. Namiki: Netsu-shori (Journal of the Japan Society for Heat Treatment), vol.50, No.6, p.556 (2010)
- 3) H. Morikawa: Denki- Seiko (Electric Furnace Steel), vol.81, No.1, p.47 (2010)
- 4) NADCA #207-2011, NADCA Publication #229 (2011)
- 5) N. Yokoi, M. Kawano, K. Inoue: Denki- Seiko (Electric Furnace Steel), Vol.81, No.1, p.25 (2010)
- 6) M. Kawano and K. Inoue: Materia Japan, vol.48, p32 (2009)
専門家Q&A:あなたの疑問に答えます
Q1: なぜ特に大型金型の「中心部」の靭性がこれほど重要視されるのですか?
A1: 論文の序論と要旨で述べられている通り、大型金型は焼入れ時に中心部の冷却速度が著しく低下します。この遅い冷却過程で、鋼は靭性の低いベイナイト組織に変態しやすくなります。金型内部、特に冷却水管の周辺で靭性が低いと、鋳造時の熱サイクルによる応力で水管を起点としたグロスクラックが発生し、金型全体の破損につながるため、中心部の靭性確保が極めて重要になります。
Q2: DHA-WORLDはシングルメルト鋼とのことですが、どのようにしてダブルメルト(ESR)鋼であるH13-ESRと同等以上の靭性を実現しているのですか?
A2: 論文の「CHEMISTRY AND PRODUCTION PROCESS」のセクションで説明されている通り、DHA-WORLDは単に合金成分を調整しただけではありません。「合金設計から清浄鋼製造、鍛造プロセスに至るまでの生産技術を組み合わせる」ことにより、介在物を低減し、組織を均一化することで、コストメリットのあるシングルメルトでありながら、ダブルメルト鋼に匹敵する高い清浄度と機械的特性を実現しています。
Q3: これらの新鋼種が高い焼入れ性を持つ具体的なメカニズムは何ですか?
A3: 図4と図5に示されるCCT(連続冷却変態)曲線がその答えです。新鋼種は、合金設計によって、靭性を低下させるベイナイト変態が始まる領域を、H13鋼よりもはるかに時間のかかる側(長時間側)にシフトさせています。具体的には、ベイナイト変態の開始点が約2時間後となっており、これにより大型金型のようなゆっくりとした冷却でもベイナイトの生成を回避し、靭性の高いマルテンサイト組織を得ることが可能になります。
Q4: 論文では、グロスクラックを防ぐための具体的な靭性の閾値(しきいち)について言及されていますか?
A4: はい。7ページで、実際の金型におけるグロスクラックを防ぐための基準値として、「経験的に導き出された20 J/cm²」という値が述べられています。実際にトランスミッションケース金型でテストされたDHA-WORLDは、金型中心部で平均35.1 J/cm²という、この基準を大幅に上回る高い靭性値を示し、グロスクラックの発生を防ぎました。これは、品質管理における具体的な目標値として参考になります。
Q5: 論文ではUノッチとVノッチのシャルピー試験が併記されていますが、これらの鋼における両者の関係はどのようになっていますか?
A5: 論文のAPPENDIX(付録)でその関係性が示されています。図Appendix-1によると、これらの鋼材においては、近似的に「Vノッチ衝撃値 ≒ 0.43 × Uノッチ衝撃値」という関係が成り立ちます。米国のVノッチと日本のUノッチのデータを比較検討する際に、この換算式が役立ちます。
Q6: 靭性以外に、ヒートチェックに対する新鋼種の性能はどうでしたか?
A6: 「HEAT CHECKING RESISTANCE」のセクションと図8で示されている通り、非常に良好な結果が得られています。10,000ショット後の試験片を比較したところ、DH31-EXとDHA-WORLDはどちらも、基準となるH13-ESR鋼よりもヒートチェックの発生が少ないことが確認されました。これにより、新鋼種が靭性だけでなく、金型寿命を決定するもう一つの重要な要素である耐ヒートチェック性にも優れていることが分かります。
結論:より高い品質と生産性への道を拓く
大型ダイカスト金型が直面するグロスクラックのリスクは、その核心に「内部の靭性不足」という課題を抱えています。本研究で紹介された高焼入れ性ダイカスト金型鋼、DH31-EXおよびDHA-WORLDは、ベイナイト変態を抑制することでこの問題を根本から解決します。大型金型の中心部まで高い靭性を維持することで、金型寿命を大幅に延長し、より積極的な冷却設計による生産性向上をも可能にします。
CASTMANでは、こうした最新の業界研究を応用し、お客様の生産性と品質の向上を支援することをお約束します。本稿で議論された課題がお客様の事業目標と合致する場合、ぜひ当社の技術チームにご相談ください。これらの原理がお客様の部品製造にどのように貢献できるか、共に探求してまいりましょう。
著作権情報
- このコンテンツは、[K. Namiki, N. Yokoi, A. Sekiya, T. Yanagisawa]氏らによる論文「[Development and Applications of High Hardenability Special Quality Die Casting Mold Steels]」を基にした要約・分析です。
- 出典: NADCA DIE CASTING CONGRESS & TABLETOP, (2013), Transaction No. T13-052
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